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『破廉恥娘2』

どう考えても書きすぎ。
さすがに今後はペースダウンすると思います。

前回『破廉恥娘』の続きです。
飽きもせずハンアニ。相変わらず甘くはない。

SS四つになったし、もっとサーチとかに登録できる……のかな。HPじゃないと無理かな。
そのへんガンバル気力は全然ない。
なんらかの方法で見つけて読みに来てくださっている方に、感謝!





*****


『破廉恥娘2』


 アニーは落ち込んでいた。
 どこまでも落ち込んでいた。

「あーもうだめだ、だめだ~、お嫁に行けない~、玉の輿に乗れない~」
 枕に顔をうずめ、ぐだぐだと愚痴る。
 ぺぺが見かねてやってきたが、かけられたのは優しい言葉ではなかった。
「なんでもいいからさっさと修行するぞ」
「なんでもよくないよ! なんかみんなの反応がおかしいなーと思ったんだよ! そういう意味じゃなかったのにぃ」
「日頃から思慮が足りないからそういうことになるんだろ」
 ぐさり、と正論だけにイタイ言葉がアニーの胸に突き刺さる。
「ああダメだ……いまの傷であたしはもう立ち上がれないよ……あとは頼、んだ、よ……ガクッ」
「元気そうじゃねーか」
 慰めてくれるつもりはないらしい。

 落ち込んでいる理由は明白だった。
 洋菓子店の客から依頼があった、『キスの味のキャンディ』。あちこちでバカ売れだというその人気商品の味を知りたくて、聞いて回っていただけなのに。
 冷静になって考えてみれば、あたりまえだ。
 そのキャンディは、世間で大流行とはいえ、セラ島では姿を見かけない。経緯の説明をするならまだしも、いきなり「キスの味は?」などと聞いて回れば、キャンディのことなど知らない面々が、どんな解釈をするのかぐらい、アニーにもわかった。
 破廉恥なバカ娘道まっしぐらだ。
 自分がちょっとばかり考えの足りないバカだということは、多少は知っていたような気がしていたが、今回ばかりは自己フォローも追いつかなかった。
 あまりにも恥ずかしい。

 
 不意に、アトリエの扉がノックされた。
 アニーは緩慢な動作で顔を上げる。
「いません~~」
 嘘ぶっこいた。
 すかさずぺぺにはたかれたが、そんな馬鹿な返事で騙される客人もいない。数秒の間を挟み、扉が開く。

 入ってきたのは、ハンスだった。
「……どういう状況だ、これは?」
 惨状を見るなり、呆れかえってうめく。
 ベッドに倒れ伏すアニー。調合器具も日用品も、なにもかもが散らかし放題のアトリエ。
「ハンス、あたし、ハンスのこと忘れないよ……」
 力無くつぶやいて、アニーはおいおいと泣き出した。嘘泣きだ。
「この世の終わりか?」
「キャンディ事件の真実を知ったらしい。嫁に行けないとかなんとかなんとか、朝からずっとこんなだ。ったく、これじゃ修行も進まねえ」
「なるほど」
 ぺぺの説明に深くうなずく。確かにヒドイ事件だった、と小声で続けた。
「ハンスだって、こいつダメだバカだシンジャエって思ったでしょ」
「いやそこまでは思わないが……だいじょうぶだ、その……君が救いようのないアレだってことは、みんなすでに知っていることだ」
「それってまさかフォロー?」
 ヒドイッ、などと大げさに叫びながら、アニーが泣き真似を続行する。

 ぺぺが肩をすくめた。
「あれだな。そういうのを口実に、サボりたいだけっていう」
「そんな感じだな」
 ぺぺにもハンスにも、どうやら心配する気はないようだ。
 しかしアニーはアニーなりに、けっこう本気で落ち込んでいた。このままでは、みんなに合わせる顔がない。
 それに、
「玉の輿ぃ~」
 どうしても、そこに辿り着く。
「……だいじょうぶだ、そんなに心配しなくても」
「わかんないじゃんっ、ハレンチ伝説が世界中に広まったら、お嫁に行けないかも!」
「嫁には絶対いけるから」
 アニーは、きょとんと目を丸くした。
 ここで、「絶対」などという言葉が出てくるとは思わなかったのだ。世の中には、結婚していない女性などいくらでもいる。
「なんで?」
 聞くと、ハンスはしまった、という顔をしていた。
「そ、それは……」
「なんで?」
 繰り返し、聞いてみる。
 ハンスは目に見えて慌てだした。百面相のように、顔色を赤や青に変えたかと思うと、ふいと視線をそらす。
「た、たとえば、誰ももらってくれなかったとしても……」
「アニー! いいかげん、修行始めるぞ! 生きてるホウキ五本だ、五本!」
 ぺぺの怒号が飛んできて、アニーは唇を曲げた。
 いまだとばかりに、ハンスが便乗する。
「そ、そうだ、君は忙しいはずだろう! 次の課題こそ金賞を取らないと、玉の輿なんて夢のまた夢だぞ!」
「う、出たな、ダブル説教」
 落ち込んでいるのを口実に、ちょっと休みたいというのも本音だったので、アニーはたじろぐ。こうなっては、逃れられるはずもない。目の前で逃げ出せば確実に捕獲される。
「わかったよーわかりましたよー。でも生きてるシリーズの気分じゃないなあ。お菓子じゃだめ?」
「ダメだ! といいたいがカステエラなら許す」
「わーい!」
 ベッドから降りて立ち上がると、アニーは調理器具に向かう。

「あ、危なかった……」
 こっそりとつぶやかれた言葉は、幸いなことに、アニーまでは届かなかった。
 僕がいるからだいじょうぶ──胸を張ってそんなことをいえるのは、いったいいつの日か。

 





────────────────
もらってやれ、ハンス。
いつまでもかわいい二人でいてもらいたい。
この二人に障害があるとしたらなんだろう。じいちゃん?
個人的にはキルに当て馬になってもらいたい(ヒドイ。
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  Name : 光太朗。
  性別女、またの名を光太朗子。
  『アニーのアトリエ』ハマり中。

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