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treasure 『浮気』

いただきSSですーー!!
おなじみ柿トロさまにいただきました。もう題名見て「なにぃぃぃ!?」という(笑

なんというか私の大好物のかわいいSSでございます。期待を裏切らない……!!
柿トロさま、ありがとうございます><






*****





『浮気』 BY 柿トロ


「あれは絶対恋人か、それに近い人よっ!!」
ピークをすぎたレストランでフィズは叫んだ。どん!とテーブルを叩くオマケもつけて。
「えー、なんかの間違いじゃないかぁ?」
ビュウはフィズの勢いに呑まれながらも反対する。
弱弱しくはなってしまったけれど、ここは反対しておかないと。やっぱり友人としては弁護しておきたい。恩もあるし。
しかし、フィズの勢いは止まらなかった。
「じゃあ、何の間違いだって言うの!」
聞き返されるが答えられない。ごめん。
「あの!ハンスが、普通に女の人と歩いてたのよ!それもアニーお姉ちゃん以外の!
 相手はとってもきれいな人だったし、笑って話してた!!アニーお姉ちゃん一筋なんじゃなかったの!許さない!!!」
しゃべるたびに怒りがこみ上げてくるようでどんどん声が大きくなる。
もう少し落ち着いてくれないかなー、とビュウは心の中で呟いた。
フィズは怒りのあまり考えがずれている。
相手はそれこそ、あの!ハンスだ。アニー以外にそんな相手が作れるほど器用なはずがない。
なにげに失礼な事を考えながらビュウはフィズの声にテキトウに相槌を打っていた。


カラカラン。レストランのドアが開いて客が来たようだった。
何気なくそちらを見たビュウは、げ、と思わず言ってしまった。
まさに話題の中心人物、ハンスとアニーがやってきたからだ。
「フィズ、いる~?」
「アニーお姉ちゃん!」
「何か叫び声が表まで聞こえてたけどどうしたの?」
「ちょ…ちょっと怒ってる事が、あるです」
「えー?なになに、あたしでよかったら聞くよ」
「え……でも………」
「人に話したら少しは怒りが収まるかもしれないよ。ビュウには話してたんでしょ?」
四人がけのテーブルに移ってお茶を飲みながらアニーはにこにこと話す。
フィズはちらりとハンスを見て考え込んだ。
どうしよう。浮気疑惑の事を話して、傷ついたりしないだろうか。
でもここでハンスに引導を渡しておくのもいいかもしれない。アニーお姉ちゃんを独占できるかも…。
黒い考えに身を任せてしまおうか迷っていると横から声がした。
「それがさー、聞いてくれよ」
ビュウ!
ぱっと顔を上げてそちらを見るが遅かった。
「昨日フィズが雑貨屋へ行った帰りらしいんだけどさー。ハンスが女の人と歩いてるのを見たんだって」
あっと思う間もなく先に話されてしまう。
「そんでその人がすごくきれいな人だったーとか、笑って話してたーとか。きっとあれは恋人なんだーとかずーっと聞かされてたって訳。
 怒って怒鳴るし、テーブルは叩くし、声は大きいし、もー大変でさー」
さらりと暴露されてしまった。
「えー、なんでフィズ怒ってんの?おめでたいことじゃん。よかったねハンス。恋人出来たんだ」
何にも知らないアニーはハンスに向かって笑いかけた。
さすがにそれはあんまりでは。
ビュウとフィズは同じことを考えて、ちょっとだけハンスに同情した。当のハンスはすっかり固まって身動きしない。
「どうしたのハンス、照れちゃった?ね、どんな人なの。そんな風に全然見えなかったのにいつの間に。ハンスってばやるねー。
 あれ、でも怒ってるってことは…。フィズもしかしてハンスのこと…。
 だめだよ、やめといたほうがいいよ。お堅いだけの甲斐性なしだし。ずっと一緒に居たらきっと肩こっちゃうよ」
追い討ち。
ごん。鈍い音がしてハンスがテーブルに頭を打ち付けた。
「そ、そこまでいわなくても、です」
かろうじてフィズが抗議する。
ビュウにしても気持ちは一緒だ。知らないにしてもハンスが哀れすぎる。
「は、話を戻すけどさ、結局誰なんだその人って」
無理やり話を引き戻すと、よろよろとハンスが顔を上げた。
「………母だ」
ものすごく疲れた顔で返された。
「昨日歩いていた女性というと心当たりはそれしかない」
「えぇ?だってすごく若い人だったです!」
「見た目だけだ。年はちゃんと相応だ」
「似てなかったです!」
「僕は父親似だ」
「えー、そんな顔なのに?」
「女顔で悪かったな。だからといって母親似だとは限らないだろう」
「普通に話してたです!」
「母親と話すのに緊張したりするか」
「本土に居るんじゃなかったっけ?」
「父の仕事についてきたそうだ」
「………」
「他に聞く事は?」
「………ありません」
「………」
気まずい空気の中、急にフィズが立ち上がった。
「あっ、あのっ、おわびにごちそうするです!アニーお姉ちゃんもどうぞです!」
そう言うと慌てた様に厨房へと走っていった。
「なーんだ、ハンスに春が来たのかと思ったのに」
アニーの呟きに思わずため息を付くハンス。ビュウはこっそり耳打ちした。


「妬いて欲しかった?」
「……無理だろう」
まったくもって同意見だった。





────────────
この、ハンスが直球でかわいそうな感じがたまりません(笑
ハンスがかわいそうで嬉しいって、私はどれだけSなのか。ごめんハンス。
レストランの風景が見えてきそうな楽しいSSにウキウキです><

柿トロさま、なんともにぎやかでかわいらしいSS、ありがとうござましたー!!

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  Name : 光太朗。
  性別女、またの名を光太朗子。
  『アニーのアトリエ』ハマり中。

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