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treasure 『アニーが欲しい』

またもやいただきSSです! ありがたい!!!
もうみんなどんどんハマろうよ、で、どんどん書こう!?(誰にいってるのか。

今回も、前回と同じく、伽砂杜ともみさまにいただきました。

ハン→アニでありキル→アニでもある感じでございます! 楽しいです!!





*****





『アニーが欲しい』BY 伽砂杜ともみ


 戦争のようなお昼の時間も過ぎ、レストランに少しのざわめきは残るものの、まったりとした空気が流れ始めている。
 一番すみのテーブルに、人目を気にすることなく歓談している女性の二人組。
 アニーとリーズだ。
「あ、そうだ! リーズ姉さん、聞いてよー」
 へんてこ帽子をかぶった少女アニーが、ホットチョコをテーブルに戻して声をあげる。
 ジュエルアイスをつつきながら、リーズが先をうながした。

 その時、レストランに入ってきたハンスは二人を見つけ、声をかけようか逡巡した。
 アニーはともかくとして、女性で地位の高いリーズが一緒だったからである。
 とりあえず空いている席を探せば、アニーの後ろにある席に見知った顔を発見。
 いつでもどこでも大剣を背負っている黒髪の男、キルベルトだ。

 彼のつくテーブルには、その強面な人相もあってか、誰も相席している者はない。
 こちらに気がついたリーズに会釈をし、その様子に振り返ってきたアニー。
「あ、ハンス。今ランチ?」
「ああ、書類整理に手間取ってな。課題はすすんでいるか?」
「えーっと、明日は明日の風が吹くって感じ?」
「……ついたてで囲ってやろうか」

 二人の掛け合いにリーズが遠慮なく笑い、ぶーっと唇をとがらせたアニーに、ハンスは苦笑する。
 さりげなくキルベルトと同じ席につく。
「キルベルトがここにいるとは、珍しいな」
「……そうか? まあ、たまにはな」
 口笛でも吹きそうな顔で窓の外を見る。見た目とは違い、お茶目な一面もあると知ったのは最近のことだった。
 ハンスがメニューに目を落としたとき、リーズがアニーにさきほどの続きをうながす言葉をかける。

「さっきの『聞いてよー』って、なんだったの?」
「え? あ、ああ。そうそう聞いて、リーズ姉さん! カイルがさー、こないだとんでもないこと言ってきて、びっくりしちゃったよー」
「とんでもないこと?」
 うん、それがね。と一つうなずいて、カイルの真似なのか少し横を向き、眼鏡を押さえるフリをして真剣な声を作る。

「アニーが欲しい」

 ぶふーっとリーズが口に入れたアイスを吹き出せば、なにやらアニーの後ろでも盛大に同様の音が聞こえてくる。
「きったなーい! ちょっとリーズ姉さん、気をつけてよー」
「ご、ごめーん! って、なにそれ!?」
 さすがのリーズも慌てたが、アニー越しに同じようにアタフタしている男二人を見て、にやりと笑った。
「アニーはカイルのこと、どう思ってるの?」
「え? うーん……しんゆう、かな?」
「そっかー。カイルくんも切ないねー」
 うんうんとうなずくと、アニーが椅子を派手に鳴らして立ち上がる。
「ち、違うよ! だからね……」
「じゃあ、キルベルトとハンスは?」
「え? うーん……」

 リーズの言葉に、アニーは椅子に座りなおす。
 突然のことに、真後ろに陣取っていた二人は、これまでにないほど息をひそめた。
 しかし、待っていられない男キルベルトは、重い甲冑を着込んでいるとは思えないほどのスピードで、アニーに詰め寄った。

「好きか嫌いか、どっちかしかないだろう! どっちだ!」
「は、はあ!? ちょっとハンス! 女の子の会話に割り込まないようにしつけといてよ!」
「……いや、ここは公共の場だからな。こういう場面になっても仕方がないだろう」
「ちょ、ちょっと!?」
「嫌いか!?」
 ずいずいと詰め寄るキルベルトに、アニーはリーズに助けを求める目を向けた。
 が、そらされる。

「ところで、アニー。お前はカイルと……その……」
 ハンスがキルベルトの頭を押しやりながら、複雑な顔で目を泳がせ、とりあえず見つかった言葉を投げかけた。
「その、さっきの話のカイルがいたときだ。ぺぺはいたのか?」
「……聞いてたの? 盗み聞きは良くないっていつも言うくせにー」
「こんな近くで話されれば、どうしたって聞こえてくるだろ!」
「そうだ! カイルだ! あんのやろー!!」

 顔を真っ赤にしながら、キルベルトがレストランから飛び出しかけたその時、リーズが生きてるロープでキルベルトを取り押さえた。
「は、はなせー!!」
「まあまあ、最後まで話を聞きなさいって!」
「くっ、女の力に抗えないとはっ! 修行が、修行が足りん!」

 ひどく悔しそうに床をピチピチと跳ね回るキルベルトはほったらかしにされ、それで? とリーズが席に戻る。
「アニーが欲しいって言われて、どうしたの?」
「どういうことなのか聞いたよ! そしたらさー」
「ぺぺは、ぺぺはいなかったのか!?」
 ハンスのうわずった声に、アニーはさらりとうなずく。
「いたよー」
「……いたんだ」
 舌打ちをしそうになって、思わず堪えるリーズ。
「だって、けっきょく錬金術の技が欲しいってだけの話だったし、カイルって時々まぎらわしい言い方するんだよー」

 今回のが一番びっくりしたけどねー。と笑えば、キルベルトもおとなしくなった。
 あきらかに安堵した様子のハンスに、リーズは照準を合わせる。
「あれー? ハンスくーん、なんでそんなに安心した顔してるのかなー?」
「なななにをっ!? そ、そんなことは……仕事が! そう、仕事が残ってますから!」
 そそくさと逃げるようにレストランから消えたハンス。

「女が苦手って大変だねー」
「そうだねー、報われないもんだねー」
 リーズの残念そうなその言葉に、アニーは少しだけ首をかしげた。
 意味がよくつかめなかったが、とりあえず「そうだねー」と言って笑った。

「……むくわれねー」

 転がったままのキルベルトが、そうつぶやいたが、誰の耳にも届くことはなかった。







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この楽しい感じ! まさにアニアトー!!
いやもう実のところ、題名の時点で倒れるかと思いました。これガチで題名な内容だったら私はきっといまごろ鼻血の海に浮かんでいた……(耐性ゼロにて。
このにぎやかで楽しくてそれでいてニヤニヤ! 素敵テイストに悶絶です。
私の中では「キル→アニ(でもキルはむくわれない)」が公式になりつつあるという。

伽砂杜さま、ありがとうございました!!
で、またよろしく!(まだ言ってるよっ


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  Name : 光太朗。
  性別女、またの名を光太朗子。
  『アニーのアトリエ』ハマり中。

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